教育指導要領の改定に伴い中学校で使用される教科書が改訂されて1年。
英語に関しては小学校で英語が教科化されたこともあり、中学校で使用する教科書の難易度がかなり上がりました。
小学校で文法指導、スペリング指導などはあまり行われていないのにも関わらずです。
具体的な教科書の改訂点として「文法単元の前倒し」が挙げられます。
■旧教科書(One World)では
Lesson1. I am~. You are ~. の文
Lesson2. This is ~. That is ~. の文
Lesson3. 一般動詞の文
■新教科書(New Crown)では
Lesson1. be動詞・一般動詞の文
Lesson2. can の文・名詞の複数形
Lesson3. 疑問詞(What・Who・How)を使った文・命令文
お気づきの通り、現在の中1教科書ではいきなりLesson1でbe動詞と一般動詞がセットで登場し、昔はLesson1~3で学習してきた内容をいっきに学習することになります。
その結果、be動詞と一般動詞の区別ができない、基本的な単語(小学校で履修済みとされた)が書けない、英語自体に苦手意識を持っている、そんな中学生が増えているように感じます。
実際、中1スタート段階から通塾している生徒にはあまり影響はありませんでしたが、途中入会の生徒には上記のような傾向が見られました。
小学校での英語授業が中学英語とリンクしない限りこの問題は解決しないのですが、小学校に英語専門の教員を配置できないのであれば、この状況がしばらく続くことが考えられます。